カットを語らせてw!!

みなさんこんにちは
野口です

今回のブログはあんなタイトルですが
少し真面目に語らせてください
(特定の誰かという事ではなく、美容師の現状と大袈裟に言うと美容業界の今後についてなど)
あくまで個人の意見で

自己満ですww

なんとなく読んでくれたらいいです

先日
こんなお客様がいらっしゃいました(Aさん)
肩くらいの長さのボブぽいベースのお客様

野口『はじめまして♪今日はどうしますか?』
Aさん『前回ボブスタイルでレイヤーを入れてもらったのですが、個人的にあまり好きではなくて、切りっぱなしボブにしてみたいです』
『でもレイヤー入ってると、毛先揃えるの難しいですよね?』
野口『レイヤーの幅と仕上がりの長さのイメージによってはレイヤー無くせるかも知れないので、ちょっと見させてもらいますね』

ん!
んん!?
あれっ!??
あれれっ???
レイヤー全然入ってないやん…
↑シャンプーしてから写真撮ってない事に気付いて、濡れた状態で撮りました泣
全然伝わりません。すいません

ここで、レイヤーについてチョーかんたんにご説明します(分かりやすく説明するので、足りない事もありますが気にしないで下さい)
レイヤーとはいわゆる段的なもので、上が短くなる段の事です。
毎度の下手な絵ですいません
下に比べて上が短いので、毛の重なりの厚みを取れます
なので、レイヤーボブの狙いとしては
毛先の厚みを取れるので、
・毛先が軽やかになる
・くびれが作りやすい
・表面の動きが出しやすい
などがレイヤーを入れる効果です

まぁ、個人的には
ボブはある程度毛先の厚みがあるからこそ
扱いやすくて、まとまりやすいと思っているので、そこまでオススメはしません
毛先が軽やかになる=まとめにくい
ということなので、スタイリングが必須になってしまい、やれるスタイリングの幅が狭まります
これは、個人の意見なのでこのくらいにしておきますw

さて、レイヤーの話に戻りますが
カットライン的にはこうなります
ほら、上が短いんです
これがレイヤーのカットラインです

しかし、先程見にくい写真で載せましたが
全然レイヤー入ってないんですよ!!
下手な絵で表現すると
こうなってます
ベースはただのワンレングスで
真ん中がスッカスカ


↑カット前です!
ほら、こんなにスカスカですよ
見た目で分かりますよね?
なんなら、えりあし短いんですよ
透けてるの見えます?
これはひどいです…

野口『レイヤーボブはやってみたいと思ってオーダーしたんですか?』
Aさん『いえ、オススメされたのでお任せしました』
……
あのですね、
僕は本当に腹が立ちました
それと同時に、悲しい気持ちで胸が痛くなりました

オーダーされて、わからなくてとか苦手で出来なくてこうなっちゃったなら
勉強、練習しよう!ってなりますが
(↑これもお客様を迎えている美容師としてはすでに失格ですけどね)

自分で提案して、オススメして
切れないって…
美容師やめた方がいいすよ!
アシスタントからやり直しですよ!本当に

同じ美容師として、本当に申し訳ない気持ちになって、思わず謝らせて頂きました
これは、扱いにくいに決まってます
ひどすぎるから…
しかも、その美容師さんのせいでレイヤーボブが苦手になってるじゃないですか
レイヤーボブじゃないのに…
Aさんの可能性も潰しちゃってます
もしかしたらちゃんとしたレイヤーボブにしたら、お好きかも知れないのに…
やった事もないのに、嫌なイメージついちゃってます

こういう事が、美容業界のレベルを下げるし、お客様を不幸にするし、廃れを生むんだと思います

僕は特別に何者でもありません
何者でもありませんが、カットに関しては特に基本を大切にして、しっかり学んできましたし、今もそれを大切にしています
だからこそ、こういう中途半端な美容師が本当に許せないです!!
同じ美容師として並べて欲しくないです!

たまにこういう事あるんですが、
その度にワナワナしちゃうし、そのお客様の1ヶ月間を考えたら本当に悲しくなります
スタイリングしにくかったですよね…
なんかかわいくならなかったですよね…

少し話がずれちゃうのですが、僕がすごく共感する事がありまして、

『守破離』

という言葉をご存知ですか?

守破離と言うのは、
武道や茶道、華道、芸術などの世界にある考え方で、
師弟関係のあり方のひとつに「守破離(しゅはり)」という考え方があります。「守」は師匠に流儀を習い、その流儀を守ることで基本を身につける段階。「破」は、師匠の教え、流儀を極めた後、他の流儀も研究して、型を破ること。「離」は、師匠のもとを離れて、独自の境地を切り開いていくこと。

これって要するに、基本が本当に大切
基本、土台がきちんと出来るからこそ、自分らしさが生かせるという事です

歌舞伎の世界でも、故・十八代目中村勘三郎さんがおっしゃっていましたが、「型があるから破ることができる。型がなければ単なる形無し」とお話しされていた。基本がしっかりしていなければ、本物のオリジナリティは生まれないと思うです

こういう師弟関係って、今の世の中に嫌がられる形なんですよ
美容業界なんて特に
古いって言われ、悪しき習慣と言われ
無くして行こうって言う動きになってます

たしかに悪しき習慣な事もありました
僕もゴリゴリのその時代育ちです…
先輩は絶対だし、理不尽な圧力、アシスタントなんて人権無い様なものだし、派閥や暴力なども…
決していい事ではありません
ですが、技術を学ぶには必ず先輩や師匠的な人からちゃんと学ぶべきなんです
師弟関係自体は悪い事ではないのですが、必要以上の上下関係が拗らせていたんだと思います
本気で向き合うから、気持ちが入って怒る事もあるし、本気で向き合うから本気で喜び合えるものだと僕は思います

正直今はそれを全て否定して
事務的な繋がりになって、気持ちが入らないから技術もまぁそのくらいでいいんじゃない!と適当になり
働き方の幅が広がった事で、しっかり学びきれていないのに、お客様をお迎えしている美容師が増えてます

悪い事では無いと思います

ちゃんと出来るであれば

正解なんてありませんし、正義も人それぞれです
ちゃんと出来れば、全てのお客様が納得してくれるのであればそれは正義です
プロセスどうこうは何でもいいとは思います
でも結局出来ていない美容師が多く、悲しい思いをさせてしまっている事も事実

業界の改革は大歓迎です
でも、このまま全てを否定して180度方向転換するだけが本当に改革なのか僕は疑問です
どんどん美容師のレベルが下がるし、ちゃんと技術を学びきれていない人が、下に教えられる訳無いし、そもそも教え合う環境すら無くなるんじゃ無いかと不安です
この20年くらいで、美容業界もだいぶ変わりました
この先20年も大きく変わると思います
いい方向に進んでいかないと、本当にA.Iが切る時代が来ちゃいますよ
A.Iは的確でしょうからね、プログラムされたことを忠実にできるし、教科書通りに切ってくれますから
でも、A.Iなんかに負けていいんですかね?
人と人だからこそ、生まれるスタイルがあるし、過ごす時間が有意義になるんだと思いますけどね…
すいません
熱くなり過ぎて話が変わりましたwww

Aさんには、きちんと全てを説明して
今できるスタイルをご提案しました
時間をかければリセットも出来るし、その都度出来るスタイルを楽しんでいただけたら嬉しいので、通ってくださる様にお願い致しました
レイヤーボブだっていつかはチャレンジしてみても良いと思います!!
ちゃんと切りますので!

そんなこんなで
こんな感じに仕上げました
毛先の軽さはまだ残っていますが
多少はリセット出来たかなと思います
顔周りが極端に軽いので
ここは流れやすいし、パサつくのでご注意下さい
ここ
見て分かりますよね…
パサついて見えます
もう少しだけ頑張りましょうね

と、
かなり長々としてしまいました
ここまで読んでくださった方
ありがとうございました
暇なんですかww?
あっ!うそうそ
ごめんなさい!!

個人の偏った意見を読んで下さって
本当にありがとうございます
僕は心の中では常にこんな事を思って仕事をしています
熱苦しいんですw
そのくらい好きな仕事だし
プライドをもっているし
人生をかけてますw
偏っているかどうかは分かりませんが
僕はお話した事が、大切なことだと信じています

熱苦しいですが、
もしそれでも行ってみたいと思って頂けたら
ぜひお待ちしてます
最後までお付き合い頂き
ありがとうございました

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